口腔や食道の粘膜を守る

熱すぎる食べ物、飲み物には十分注意しできるだけ避ける

食べ物の種類ではありませんが、飲食物の温度にも十分に配慮が必要です。それは「熱過ぎる食べ物・飲み物」をとらない、ということです。

ほとんどの人が経験があるかと思いますが、沸騰したてのような熱さの飲み物や汁物をうっかり口にすると、口の中から、場合によっては食道のあたりまでビリビリと痛くなります。

これは、舌やのど、食道を火傷しているのと同じです。こうした火傷を何度も繰り返していると、口腔や咽頭、食道の粘膜が傷つき、炎症が起こつて食道がんや咽頭がんになりやすい状態をつくつてしまいます。

国立がん研究センターの大規模調査でも、「熱い飲食物」が食道がんのリスクを高めることが「ほぼ確実」となっています。食道がんの他にも、咽頭がんや喉頭がんもリスクが上がると予想されます。

特に寒い季節には、熱々の鍋や煮込み料理、よく加熱したスープ類やシチュー、熱いお茶、おかゆなどをとる機会が増えます。こうした料理や飲食物は、口に入れても刺激を感じない程度に冷ましてから、とるようにしましょう。

ただし、よく「自分は猫舌」という人がいるように、口に入れるものの温度の感覚は人によって感じ方に差があります。またこれまで熱い物を好んできた人は、慣れによって熱さを感じにくくなっている場合も考えられます。

高齢者で多いのは、「熱いお茶」でないとお茶を飲んだ気がしないというようなことを言う人がいますが、そういった人は意識して「熱い」ではなく「温かい」と感じる程度のお茶に慣れるようにしましょう。

食道ガンについてはこちらです。