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フレンチフライはガンの原因に アクリルアミドは、でんぷん質が120度以上で加熱すると発生

フレンチフライというのは主にポテトを揚げた物のことですが、そもそもポテトは高温で揚げるとアクリルアミドという発がん性物質が発生することが分かっています。

揚げ物ですので、再三指摘してきた酸化した抽の危険性もあり、ポテトチップスとともに問題の多い食べ物です。

フレンチフライポテト

フレンチフライポテト

アクリルアミドは、でんぷん質が120度以上で加熱されると発生しますので、これができるのは実はフレンチフライだけではありません。

芋けんぴや食パンの耳、焦げたトースト、クッキーやビスケット、コーヒーやほうじ茶などからも検出されています。

つまり、大概の食べ物を妙ったり、揚げたり、焼いたりすれば、アクリルアミドはある程度発生するということです。
ただ、フレンチフライやポテトチップスは特に大量に発生します。揚げればポテト全体が中心まで120度以上になってしまいますから。ならば一切食べないと思う人がいてもいいのですけれども、私はそんな考え方をする必要はないと思っています。

危険な物質はアクリルアミドだけではありません。それに、すべてのアクリルアミドを食生活から排除するなんて出来っこありません。また少量の発がん性物質を摂ったからといって、きちんと抗酸化物質を摂っていればある程度は防げるわけです。

人間はそれほど弱くはありません。ただし、少量であるならば、という条件付きです。どういうわけか、フレンチフライやポテトチップスを好んで食べる人は、連続的に食べたり、山のように食べたりする傾向があるのです。

日本人でも大皿やバケツ1杯分くらいの分量を平らげる人がいます。大手ハンバーガーチェーンのフレンチフライが好きと言って、ラージサイズを一度に5個くらい食べてしまう人もいます。

いくらアクリルアミドを恐れる必要はないといっても、大量に摂り込むとなると話は別です。極端なことはやめましょう。「そもそも、なぜそんなふうにしてまで食べなければいけないのですか? 」と聞きたいくらいです。

ジャガイモをおいしく食べたいのなら、ふかすのが一番です。食べ方として、これはもう何よりおいしい。または茄でても相当おいしいです。安全においしく食べる方法がたくさんあるのですから、わざわざ危険な調理法を選ぶことはないのではないでしょうか。

異常なまでにフレンチフライを食べたがる人は、ジャガイモを食べたいというよりは、むしろ油を欲しがっているのかもしれませんね。現代の食生活の中では、どんなに努力してもリスクはゼロにはなりません。

フレンチフライに限らず、身体が対処できなくなるボーダーラインみたいな物があって、何でも大量に食べるとそれを超えてしまうことがあるのです。すると、とたんに危険領域に入ってしまいます。連続では食べないとか、一度に大量には食べないとか、身体に及ぼす影響について考えながら賢く食べることを勧めます。そして、本当に身体が欲している物は何なのか、考えてみる必要があります。

揚げ物の危険性 ナゲットは何の肉かわからない

糖質制限食と発ガンについてのまとめ

糖質制限食は高タンパク・高脂質食なので、従来の神話(脂肪悪玉説) を信じている人は発ガンの心配をされるかもしれません。そのあたりについてです。

  1. スーパー糖質制限食で発ガンリスクが上昇するというエビデンス(証拠)はない。
  2. スーパー糖質制限食で発ガンリスクが減少するというエビデンスもない。
  3. 糖質摂取比率12%の集団と通常食の集団におけるガンの発生を、長期間経過観察した臨床研究は存在しない。
  4. スーパー糖質制限食で、明らかな発ガンリスクとなる高血糖と高インスリン血症は、1日を通して確実に改善する。
  5. スーパー糖質制限食で、発ガン予防効果のある善玉のHDLコレステロールが増加する。
  6. スーパー糖質制限食を長期間続けて将来発ガンリスクが上昇するとしたら、4、5の利点を帳消しにしてさらにそれを上回る何らかの発ガンリスクがあると仮定するしかないが、そのようなリスクは現在まで知られていない。4、5、6を考慮すれば、あくまでも仮説ですが、糖質制限食には欧米型ガンの予防効果が期待できると思います。

食べ過ぎには注意する、ついつい食べ過ぎたときは「糖質カット酵母」で帳消しに

マウス実験が立証した糖質制限食のガン予防

「キャンサー・リサーチ」は、世界的に定評のあるガン専門誌です。その雑誌の2011年7月号に「低炭水化物・高タンパク食が、腫瘍の発育を抑制し、発ガンを予防した」という論文が載りました。

以下、要約を訳してみました。ガン細胞が正常細胞よりグルコース(ブドウ糖)に依存することから、我々はマウスの腫瘍の成長率における低炭水化物食と西洋食の効果を比較しました。

糖質制限食のガン抑制効果

糖質制限食のガン抑制効果

我々は「低炭水化物・高タンパク食」が「高炭水化物・低タンパク食」に比べて、マウス体内において、マウスとヒトのガンが共に成長が遅くなることを見出した。

加えて、低炭水化物食で給餌されたマウス埠より低めの血糖値・インスリン・乳酸値を示した。さらに低炭水化物食による抗腫瘍効果が観察された。(中略)

遺伝的にきわめて乳ガンになりやすいマウスにおいて、腫瘍出現率は西洋食の場合は1年間で50% 近くであったが、低炭水化物食では腫瘍は検出されなかった。この相違は、西洋食のマウスのみにみられた体重増加と関連していた。

さらに西洋食では、ガン関連の死亡のため、正常な生存期間のマウスはたった1 匹であったが、低炭水化物食では50% 以上が正常な生存期間を超えた。まとめれば、我々の調査結果は、低炭水化物ダイエットが体重増加だけでなくガンの発育・進行をも制限するという、臨床前の魅力的な可能性を例証するものである。

このマウス実験では「低炭水化物・高タンパク食」がガン細胞の増殖を遅くし、乳ガンの発症を予防しました。マウスの段階なので、まだまだ人間にそのまま当てはめることはできないと思いますし、今後の検討が必要ですが、理論的にはとても魅力的な研究だと思われます。

このマウス実験の低炭水化物・高タンパク食は「炭水化物15.6% 、タンパク質質58.2%、脂質26.2% 」の割合です。

一般的な西洋食に比べると、脂質の割合ははぼ一緒で、タンパク質を増やして炭水化物を減らしています。この実験では、さらにきびしい低炭水化物・高タンパク食(炭水化物8% 、タンパク質69%、脂質23% 」の予備試験も行って効果がありましたが、将来の人間の臨床試験を考慮して、前者の割合を選択したということです。

善玉コレステロールが心筋梗塞、ガンから遠ざける

米タフツ大学分子心臓学研究所のリチャード・H・カラス理事らが、「HDL(善玉)コレステロールが高い人は、心疾患リスクが2分の1 から3 分の1 になるだけでなく、発ガンのリスクも大幅に低くなる」という研究結果を『米国心臓学会誌』に発表しました。

LDLコレステロールを下げてHDLコレステロールを上げる

LDLコレステロールを下げてHDLコレステロールを上げる

カラス理事は次のように述べています。「HDLコレステロールの血中濃度と発ガンリスクとの間には重要な関連がある。このことは体内でHDLコレステロールが果たしうる別の重要な役割を裏づけるものだ。以前の研究からはLDL コレステロール値と総コレステロール値が低いはどガンの発症率が高くなることが示されており、今回の結果は重要である」この研究は、HDLコレステロール値と発ガンリスクとの関連を総合的に解析した初めてのものです。

症例数14万5743例という大規模試験で、追跡期間は平均5年、発ガンの報告件数は8185例です。

研究の結果は「HD トコレステロール値が10 mg高くなるごとに、発ガンリスクが36%低くなる。これはLDLコレステロール値や年齢、BMI値、糖尿病の有無、性別、喫煙状況など他の危険因子とは独立したものだった」とのことでした。

糖質制限食を実践すると、ほとんどの人のHDLコレステロール値が上昇します。このことは、糖質制限食で心筋梗塞やガンが予防できるということであり、大きなアドバンテージです。

オリーブオイルもLDLコレステロールを下げてHDLコレステロールを上げます。納豆にはオリーブオイルをかけて食べるのがおすすめです。
納豆にかけるならどれ? – Q & A 式 腸と血管の若返りはどっち?

糖質の摂りすぎが大腸ガンや乳ガンを招いてしまう

ガンを大きく分類すると、「アジア型のガン」と「欧米型のガン」があります。アジア型のガンというのは、細菌やウィルス感染が主な原因となるものです。

胃ガン・肝臓ガン・子宮頸ガンなどがそうです。イヌイットに多いEBウイルス感染による鼻咽頭と唾液腺のガンもその典型です。

ガン治療

ガン治療

一方、欧米型のガンは、喫煙・食生活などライフスタイルが大きく関わるものです。肺ガン・大腸ガン・乳ガン・前立腺ガン・子宮体ガンなどです。かつて日本で一番多かったガンは、胃ガンです。そのほか子宮頸ガン・肝臓ガンも多かったです。

これらはすべて、感染が主な原因となるアジア型のガンです。胃ガンはヘリコバクター・ピロリという細菌の感染が主な要因ということが判明しました。水道や冷蔵庫の普及など衛生環境の改善で、感染機会が減少して、胃ガンも減少に転じました。

米国では1950年代の初めに、アジア型のガンの代表である胃ガンの死亡率を、欧米型のガンの代表である肺ガンの死亡率が追い越しました。

日本では1990年代初めに、胃ガンの死亡率を肺ガンの死亡率が追い越しました。日本は40年遅れて米国を追いかけているところです。

子宮頸ガンは、ヒトパピローマウィルスの感染、肝臓ガンはC 型肝炎ウィルス・B型肝炎ウィルスの感染が主な要因です。

さて、いよいよ糖質制限食とガンについて考えてみましょう。たちアジア型のガン(細菌やウィルス感染が主な原因)に関しては、糖質制限食でも太刀打ちできません。

このことは、イヌイット社会でEBウィルス感染による鼻咽頭と唾液腺のガンが増えたことを考えてみれば明らかです。

イヌイットがまだスーパー糖質制限食だった1910〜1920年代にも鼻咽頭と唾液腺のガンは増加しています。一方、欧米型(喫煙や食生活が主な原因)のガンについてはどうでしょう?

肺ガンは、タバコという別格の真犯人がいますから、ひとまずおいておくとして、疫学的エビデンス(証拠)が明白な大腸ガンと乳ガンを考えてみます。

一般には脂肪の摂りすぎが大腸ガン・乳ガンのリスクになると、長い間常識として信じられてきました。しかし、米国の大規模介入試験(5万人弱を対象に8年間にわたって追跡)において、「脂質比率20% で強力に脂質制限を指導したグループは、対照グループに比べて大腸ガン・乳ガンのリスクを下げない」ことが『米国医師会雑誌』2006年2月8日号で報告されました。この論文によって、少なくとも大腸ガンと乳ガンに関しては、脂肪摂取は発症リスクにならないことが証明されました。

そして、イヌイットがスーパー糖質制限食だった頃は、大腸ガンや乳ガンははとんどありませんでした。

イヌイットが糖質を摂りはじめて30年後くらいに、それまでほとんどなかった大腸ガンや乳ガンが増えています。これらを合わせて考えれば、脂肪ではなく、糖質の摂りすぎこそが欧米型のガンの大きなリスクだと考えられます。そして糖質制限食なら、その予防ができる可能性が高いのです。