がんて何もの?

がん細胞にはこんな特徴がある

いまは日本人の2人に1人ががんになるという時代。自分の身にそれが起こっても、何の不思議もありません。
がんは悪性新生物といわれるように、私たちの体の中に生まれる、とても厄介な生きものです。遺伝子が傷つきその異常によって、自分の体をつくっている1つの細胞が悪性の生きものに生まれ変わってしまうのです。

がん細胞と正常な細胞の違いは何?

がん細胞には正常な細胞と決定的に違うところが2つあります。それは、がん細胞は、自分勝手に増殖すること、無限に増殖することです。
正常な細胞というのは他からの指令によって増殖を始め、指令がやむと増殖を止めるという非自律的な増殖をしますが、これに対し、がん細胞は他からのコントロールを逃れ、自律的に、止まらずに増殖し続ける能力を持っているのです。

無限に増殖を続けるがん細胞

正常な細胞には寿命があります。それは遺伝子の一部に調節されていて、決まった数の分裂を繰り返した後、やがては死滅します。生きものは、子孫を残し、老化して死に至るというのが自然の摂理です。しかし、がん細胞は、この摂理から逃れる仕組みを持った生きもので、栄養や温度などが整っていれば、限りなく増殖を続けることができます。

がんは転移する能力を持っている

がん細胞の特徴の1つに、「転移する能力をもつ」ことがあります。がん細胞は、血液やリンパ液の流れにのって、生まれた場所から他の臓器などへ流れつき、次から次へと新しいがん組織をつくってしまいます。これを転移するといいます。がんが厄介で怖いのは転移するからで、転移すると治療が困難になります。
がんは大きくなればなるほど、それを構成する細胞は多様になります。がんが進行すると、抗がん剤が効きにくいがん細胞が増えるなど多様化し、時間の経過とともに転移が体中にひろがって、治療が難しくなるのです。

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