人類の基本食

アフリカに発生した人煩のうち、北方に移動してヨーロッパ人となった人々は、寒冷地であるゆえ、ほとんどくだものも獲れず、農耕もままならないため、仕方なく、狩猟を始めることになります。

そのうちにそれが面倒くさくなって牧畜を思いついたのでしょうが。もともと穀菜食用にできている人間の胃腸に肉が入っていくと、穀菜食に比べて、腐りやすいわけです。

よって、肉類は早く消化して排泄せねばならないので、腸が短くなり、それを収めている胴体も短縮し、足長胴短のヨーロッパ人の体型ができ上がったわけです。

鼻が高いのも、冷たい空気を直接に吸い込むと肺を冷やして肺炎などの病気を引きおこすため、鼻の入口を締めて空気の流入を少なくし、鼻のつけ根を高くして容積9を大きくしてそこで吸い込んだ空気を温めるようにしたため、鼻が高くなったと考えられます。

ヨーロッパの気候風土上で、仕方なくつくられたヨーロッパ食を基盤にでき上がった栄養学を、四面を豊かな海に囲まれ、気候温暖で四季のある日本で、農耕民族としての生活と食習慣を続けてきた日本人が、栄養分析上良質のタンパク質、ビタミン、ミネラルを存分に含むとして、肉、卵、乳製品などの欧米食を、何の疑いもなく戦後、大量に摂取してきたところにこそ、ガンをはじめ、病気の欧米化傾向が表われたと結論してよいでしょう。

栄養分析学的に、たとえ、牛乳がバランスのとれた高栄養食品であるといっても、欧米人が、牛乳の乳糖を消化するラククーゼを終生もち続けるのと対照的に、日本人ほじめ、アジア人は、乳児期をすぎると、それがなくなり、牛乳を消化する力が激減します。

成人で乳糖を消化できるアジア人の割合は、ごくわずかです。よって、牛乳を飲むと下痢する、という乳糖不耐症の人が、日本人には存在するわけです。

このように、欧米食は、人類の基本食からほはずれた、欧米人がしかたなく始めた特別食だからこそ、血液を汚す食物であるといってよいのです。こうしたことを念頭におきつつ、現代栄養学的に、欧米食の欠点を指摘すると、

  • 高タンパク・高脂肪食
  • 精白食= ビタミン・ミネラル欠乏食
  • 精白食=低食物繊維食

ということができます。

食物を精白すると、食物繊維がないので、軟らかくて食べやすく過食傾向になりますので、欧米食は、過食の傾向を助長する食物ということもいえるわけです。また、肉、卵(無精卵)、殺菌牛乳などの欧米食は、動物の一部または、生命のまない食物であり、無精自の玄米・玄麦、野菜、くだもの、豆類、新鮮な魚介は、生命がある食物ということができます。

「生命がある」ということは、タンパク、脂肪、糖、ビタミン、ミネラル、酵素などすべての栄養素や有機物質のバラソスが最高の状態で保たれているということでもあります。

逆に、動物の一部である肉、無精卵、殺菌牛乳、精白食品など生命のない食物ほ、栄養素をはじめ種々の物質のバランスが悪い、ということになります。それはとりも直さず、それを食べる人の体内の栄養バランスをくずし、血液を汚し、ガンをはじめ種々の病気をつくり出す、ということがいえるのです。