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民間療法について

基本的には否定はしません。民間療法だけでがんを治すことは難しいと思いますが、今では「オンコロジー 腫瘍学」の研究が進んで、「精神的に明るい希望を持っていたほうが、患者さんの免疫力や抵抗力が上昇する」という学説が出ています。

ただし、健康食品などには客観的なデータが少ないことや効果の出方には個人差があることも忘れてはいけません。
また、なかには「これだけを飲んでいたらがんに効果がある」など、医師の目から見て疑問を抱くような療法も含まれています。このようなタイプの療法や高価格な療法には賛成しかねるものもありますので、注意して選ぶ必要があります。

胃がんに効く漢方

渾方薬を使う治療にもお勧めできるものがあります。がんを完治させるかどうかは不明ですが、西洋薬で対処できない症状に効果をもたらすことがあるのも確認されています。

ただし、漢方薬がよく効く人、ほとんど効かない人と、効果には個人差があります。たとえば、手術後には腸閉塞を起こしやくなります。おなかが張るため腹部に不快感をもたらしたり、腸の動きが止まってしまうと便が出なくなったりしますが、

このだときに下剤を飲むと、今度は腹痛に悩まされます。こんな場合には、漢方薬の大建中湯を飲むといろいろな症状をやわらげることができます。また、このほかにも

  1. 肝機能障害を起こした
  2. 胃切除による慢性の下痢に悩まされて体重が減少していく
  3. 胸焼けがひどい
  4. 食欲不振や胃腸機能が弱っている
  5. 全身の倦怠感が続く
  6. 自律神経失調症

漢方薬にも副作用があります。さらに、個人個人の体質によって選ぶ薬が変わってきますから、漢方薬の専門医に処方してもらうことをお勧めします。しよう

特に、肝機能障害にはよく「小柴胡湯」を処方しますが、副作用に問質性肺炎の報告があるため、かならず医師の管理下で処方してもらってください。

免疫療法の効果

外部からウィルスや細菌が入ってくると、体は自己防衛するために免疫機能という働きを利用して、外部からの侵入者を攻撃します。
免疫療法はこの性質を利用して、体の抵抗力を増強させる方法です。これまで「、体全体の免疫力を高めて、がんもがん以外の侵入者も攻撃する」という「非特異的免疫療法」が長年研究されてきました。しかし、最近では一歩進めて、がん細胞だけに効果のある「特異的免疫療法」が盛んに研究されています。

たとえば、特異的免疫療法の1つ、「活性化リンパ球療法」は、体内のリンパ球にがん細胞を攻撃する力を人工的に増強させ、ふたたび体内に戻すという治療法です。

リンパ球は白血球のひとつで、細菌やウイルス、がん細胞を攻撃する役割を持っているからです。血液からリンパ球を選び出し、それにがん細胞をすりつぶしてぶつけると、がん細胞に対して反応を起こす物質が出てきます。

苦痛を軽減させるための治療

がんの治療では、手術で病巣を根こそぎ切除することがファーストチョイスになりますが、症例によっては、病巣を全部取りきることはできないが、何か患者さんの苦痛をやわらげる、生活の質(QOL)をあげることを目的とした治療です。

たとえば、「疼痛を弱める」「食事を取れるようにする」などです。「末期がんで貧血の治療だけをする」というときにも末期がんには手をつけられなけため、貧血の治療だけをして患者さんの苦痛を取り除くことがあります。

「姑息的切除」という場合は、がんの一部を切除して、消化管のつまりを取り除いたり、神経への圧迫を防いで患者さんの生活の質(QOL)をあげることです。

特別な治療法例「胃がんの肝転移の治療法」

抗がん剤や放射線のほかに、肝転移を治療する方法です。
肝転移再発が孤立性な場合(肝臓にがんの転移巣が1つできる)は、治療法にいくつかの選択肢があります。大きさが2cmまでの原発巣のがんであれば、どれも手術する場合と同等の効果が報告されています。

  • 塞栓療法(TAE)
    がんにつながる血管(動脈) にスポンジの粉や金属のコイルを流して血管を詰まらせて、栄養や酸素の供給を止めてしまう方法。がん細胞を壊死させます。
  • マイクロウェーブ療法
    がん単に特殊な針を刺して、電磁波を流して焼き切ってしまう方法。
  • PEIT療法
    がん巣に直接針を刺して、100%濃度のアルコールを注入して壊死させてしまう方法。しかし、胃がんで肝臓に転移する場合は、多発性転移(肝臓にたくさんの転移山果ができる)することが多いため、これらの治療では効果が出にくく、抗がん剤を選ぶことになります。

放射線治療がおこなわれるケース「消化器系のがん治療ではどのような使い方をされていますか?」

一般的に消化器系器官のがん(胃がん、肝臓がん、結腸がん、小腸がんなど) では、放射線療法の治療効果が出にくいため、あまり用いられていません。
特に胃がんかは、放射線が効きにくい(専門的には「放射線感受性が低い」といいます) がんなのです。

また、胃がんや膵臓がんでは、照射の角度をくふうしても隣接する肝臓にもかかってしまい、ダメージが大きいため、原発巣(胃や膵臓) に放射線をかける治療法を選ぶことはありません。

ただし骨に転移したときには、痛みを軽減させるために放射線療法を取ることもあります。骨に転移すると、激痛が起こりますが、そこに放射線をかけると細胞を死滅させることができるからです。消化器系器官でも食道がんや直腸がんに関しては、放射線がよく効いて腫瘍が小さくなるという効果が明らかになっています。

「腺がん」や「扁平上皮がん」とタイプが分かれるのは、がんの発生する部位が異なるからです。食道がんでは原発巣にも転移巣にも有効ですが、直腸がんでは骨盤内で再発した場合に効果があります。
なお、「放射線治療をすると新しいがん(二次がん) ができるのではないか」とよく質問されます。確かに理論的には可能性もあり、実例も出ています。しかし、実際には極めてまれなため、放射線を治療に使うことについての問題はないと考えられています。

放射線治療がおこなわれるケース「放射線治療の効果」

放射線にはがんを殺したり、.増殖を抑えたりする働きがあります。それはがん細胞に放射線を当てると、DNAを合成する能力がなくなるため、細胞分裂ができなくなるからです。
乳がんや食道がんのように治療がうまくいけば手術をしない、もしくおんそんは手術を縮小して臓器を温存できる場合も出てきます。
しかし、がんのなかには放射しようしや線を照射しても、ダメージを受けないタイプもあります。正常な細胞は、がん細胞と比べて放射線の影響を受けにくいと考えられていますが、放射線治療医はできるだけがんの組織だけに照射できるよう、いろいろなくふうをしています。
たとえば、フィールド・イン・フィールド方式では、コンピュータで腫瘍の正確な位置を確認後、病巣部だけに照射できるよう器械を動かしながら調整します。また、子宮がんや直腸がんの場合では、体の外からではなく、体内に装置を入れて放射線をかけるという方法を取ることもあります。
これは、特殊な器具を腫や肛門から病巣部の近くまで挿入して放射線を当てます。放射線には、γ線、Ⅹ線、電子線、中性子線、陽子線、重イオン線という6種類があります。
このなかで、γ線、Ⅹ線、電子線は日本でもポピュラーな治療法ですが、中性子線、陽子線、垂イオン線は、現在国内では限られた施設でのみ治療がおこなわれています。

抗がん剤による胃がんの治療「特殊な抗がん剤の使い方」

たとえば.肝臓、肺、骨髄の再発病巣だけに抗がん剤を注入する方法(「経動脈的抗がん剤投与」)」があります。血管造影検査で腫瘍に血液が流れているのを確認でてききた場合、点滴で使うときより何十倍、何百倍の濃さの抗がん剤を病巣に向けて投与します。

血液とともに腫瘍に流し込み、ダメージを与えます。点滴(静脈投与)の抗がん剤を通常量の10倍~50倍にして使うという方法をとることもあります。
そうすると、通常より当然多くの副作用が出ますが、それでもあえて大量の抗がん剤を使うという治療です。この治療をおこなうときは、本人と家族には事前に次のような説明をします。

  1. 柄状から見て、他に治療法がないこと。
  2. 大変危険な治療法であり、重篤な副作用が考えられること
  3. ししかし、副作用の対策はじゅうぶんに検討されていること

これらの条件をきちんと踏まえて、さらに患者さんご本人の意志を尊重した後、治療として使用するかどうかを決定します。

抗がん剤による胃がんの治療 「温熱療法の効き目とは」

がん細胞は、正常細胞にくらべて熱に弱いという性質があります。また腫瘍の部分では乳酸が作られて酸性になっています。酸性の細胞は、よりいっそう熱に弱く、さらに42度以上の熱によってDN Aが修復されにくくなり、がん細胞が死にやすくなります。

この性質を利用して、がん病巣の部分を43度に温め、抗がん剤の効果を高めるのが温熱療法です。おもに腹膜播種の場合におこないます。局所温熱療法と全身温熱療法があります。胃の中に管を通して温水を注いだり、腹部を外からヒータープローブなどの加湿器で温めたりします。

抗がん剤による胃がんの治療 「ガンが小さくなれば長生きできるのか」

悪性腫瘍(がん の大きさは、予後と深いつながりがあります。完全に消えてなくなってしまったら効果があったということになり、長く生きていけるでしょう。しかし、油断はできません。

抗がん剤を中止した途端にリバウンドが起こって、急に腫癌が大きくなってしまったという例もあります。しかも、急速に大きくなっていく場合、がん組織の性質が変わり、悪性度が高くなります。