胃をとったあとの後遺症

開腹手術後、退院してからなんらかの後遺症が残ることはあるのでしょうか?

退院してからも、しばらくは自宅静養が必要です。術後1~3ヶ月目からは次のような後遺症が残ることがあります。しかし、どの場合も対策がすでに確立されるているため、必要以上に心配することはありません。

  • ダンピング症候群
    胃切除後には食べ物を貯留する機能がなくなるため、そのままストンと食べ物が十二指腸や小腸に流れてしまう。このため、食後すぐ(「早期ダンピング症状」)や食後2、3時間してから(「晩期ダンピング症状」)、不快な症状が起こりやすくなる。
    早期ダンピング症状では、腹痛、腹部膨満、めまい、冷や汗、頻脈、吐き気、嘔吐、下痢、ショック症状などが起こる。この場合は、横になり安静を保つように心がけるとよい。晩期ダンピング症状では、脱力感、めまい、眠気、冷や汗が起こる。この場合は、食後膵臓からインスリンが過剰に分泌され血糖値が低下しすぎることが原因であるため、糖分を補給するとよい。
  • 逆流性食道炎
    胃の上部(噴門部)には胃液などが食道へ逆流しないよう調節する機能がある。このため胃切除をすると、胃液や胆汁、膵液が食道へ逆流しやすくなるため、食道粘膜に炎症を起こす。胸焼け、胸痛、胸のつかえ、食欲不振、のどの痛みなどの症状が出る。逆流する消化液の種類に応じた薬が投与される。時には再手術を必要となる。
  • 貧血
    手術後3~5年後にビタミンB12(赤血球をつくる働きがある)が吸収されにくくなり、貧血を起こしやすくなる。この場合、生涯にわたって適切な補給を続ける必要がある。最近では経口ビタミン剤で対応できるようになった。
  • 胆石の発生
    手術後数年経つと、胃の迷走神経(運動、知覚、副交感神経などをコントロールする) を切除した影響から、胆のうの運動性機能が悪くなりやすい。このため、胆汁がよどんだり、腸内細菌のバランスが悪くなったりして、胆石ができやすくなる。

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