胃を部分切除した場合の再建法

幽門側胃切除をした場合の再建方法は、

  1. ビルロートⅠ法
  2. ビルロートⅡ法

、があります。これは、1800年代に最初に胃切除術を成功させたオーストリアの医師のの名前をつけています。
これまで120年間にわたって、この2種類の方法が主流となってきました。

  1. ビルロートⅠ法
    胃の残った部分と十二指腸を直接つなぐ方法。食べ物の流れが、食道→残胃→十二指腸と流れるため、十二指腸で消化液(膵液と胆汁)と食物が混ぜ合わされるというう働きが正常に行われることがメリット。この方法は、食後にダンピング症状や逆流性食道炎を起こすこともある。手術が簡単。
  2. ビルロートⅡ法
    切除後、十二指腸の切断面を閉じて胃と空腸をつなぐ方法。つなぎ目に無理な力がかからないということがメリット。空腸は可動性があるた十二指腸に食べ物が流れないため生理的ではないこと、十二指腸の切断面を閉じた部分から胃へ膵液や胆汁が流れ込み腹痛や膨満感などの症状を起こすこともある。ビルロートⅡ法で再建する場合、動物実験の結果から骨代謝が悪くなり、骨粗鬆症(骨粗鬆症はこちら)になりやすいという説もありますが、実際にはあまり関係ないように思えます

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