胃の全摘と部分切除をおこなった場合の回復の差

胃の手術の直後、中期的期間、長期的期間の3つにわけて考えます。

手術直後では、食事の開始時期に違いがあります。部分切除の場合は、手術後平均1週間程度でおかゆを食べることができます。全摘の場合は、平均10日前後からになります。

半年、1年後という中期的な期間では、食事の「量」に差が出ます。
部分切除では、1日3回の食事で、手術前と同じ量を食べることができるようになります。
しかし、全摘の場合は少量ずつしか食べることができないため、食事回数を1日5回以上にします。どちらの場合も、1年後には手術前とほぼ同じように食生活が戻ります。

手術後3~5年後という長期的な期間では、全摘した場合、ビタミンB12が吸収されにくくなり、貧血を起こしやすくなります。血液検査でビタミンB12の欠乏をチェックし、生涯にわたって適切に補給することが必要です。以前は点滴や注射で補給しましたが、最近では経口ビタミン剤でもよいとされています。

「ビタミンB12」についてはこちら。

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